【小説】算法少女

今触れている本です。

算法少女 (ちくま学芸文庫)

算法少女 (ちくま学芸文庫)


凄く面白い。読んでる途中だけど書いちゃいました。

時代背景は江戸時代、色々悪役名高い田沼意次とか、"解体新書"の杉田玄白とかいた辺りの時代。
そんな世の中に、算法(算数、数学)を意欲的に学ぶ方々が多くいたようです。大人だけでなく、子供も大勢。
で、その中の一人の少女(15歳程度)が主人公で・・・と、物語は進んでいきます。

すごく分りやすく時代背景や、情景が伝わってきます。
当然、数学知らなくても全く問題なく楽しめます。
何でしょう、すごい作者からの愛?的なものが感じられる作品に思えます。

で、その時代のことがスーッと入ってきてビックリしたのは、
当時、思っていた以上に市民の学力が高いということ。
そして、それを意外にも"楽しんで"やっているということ。
さらに、娯楽と捉えている人がいたため、"算法やっていないで手伝え!働け!"的なことを言っている人がいるということ。
今の"ゲーム"と同じように感じていたのでしょうね(笑)

恐らく娯楽が今の時代ほど豊富ではないから、学問すら娯楽になりえた・・・そんな辺りの理由だと思うのですが・・・
でも"楽しみ"となっている以上、どんどんと解いていき、力をつけていたことでしょう。
今の学校の勉強方法見ていると、江戸時代とのテンションの差にションボリしてしまいます。

ちなみにどの程度の問題を解いていたのかというと・・・
挿絵に問題が載っていましたので、そこから察するに、恐らく中学3年生修了の知識があれば解ける程度の問題だと思います。
平面図形(円、直角三角形)の知識とー、三平方の定理とー・・・それくらいかな?
僕もこれ読み終えたら計算してみるつもりです。楽しみです(笑)

主人公の女の子はその問題を解きました。
さて、今の中学三年生に解けるのでしょうか・・・?

すごくいい作品にめぐり合えた気がします。
調べてみたらアニメ化のプロジェクトも立ち上がっている様子。納得。
小説は小学校高学年でも読めるのでは?中学生には読んでもらいたいですね。


さって、続き読もうっとー