しゃべりの技術 第一歩

「ガ行鼻濁音」もしくは「鼻濁音」という言葉を聞いたことがありますか?

本来であれば声優、ナレーター、アナウンサーなど目指す方の第一歩となる知識で、絶対知らないといけない技術です。
厳しい方ですと、「一週間で身に着けろ!」と仰る方もいます。

先日、"しゃべり"の分野に携わっている仲間同士の会話の中で、この「ガ行鼻濁音」についての話題が出ました。
しかし、数名「?」となっており、慌てて説明するという事態が起きたのです。

いい機会だと思ったので、自分への思考整理も兼ねて、
今回はこの「ガ行鼻濁音」の解説を行いたいと思います。

ガ行鼻濁音は、文字を見ると、「ガ行」が関係してくることが分かります。
そして、鼻濁音は"ン"の音のことです。
"ン"の音は鼻が振動します。なので、"鼻"濁音なのです。

実際に発音すると、
"ンガ(nGa)" "ンギ(nGi)" "ング(nGu)" "ンゲ(nGe)" "ンゴ(nGo)" という音になります。
ガ行の前に"ン"の音がついただけです。

無理して「んが!」「んぎ!」・・・と言う方もいますが、"ン"の音は軽く添える感じで結構です。
(お持ちの声質によって鼻濁音が必要ない場合も、逆に大げさにしなくてはいけない場合もありますので必ずとは言えません)

書き方は

のように、カ行の右上に"パピプペポ"の○を書きます。
普通の生活ではまずお目にかかれない文字ですよね(笑)
この文字画像を作るのにも手間取りました……

・"ガ行鼻濁音"の効果

ガ行の音は一般的?に勢いの強い音です。
攻撃的……というと少々大袈裟かもしれませんが、そんな雰囲気を持つ音です。
そのため男の子がカッコいい!と思う名前にちょくちょく使われます。
例えば"ガンダム"、"ゴジラ"etc etc


でも世の中そんなカッコいいものや、攻撃的なものばかりではありません。
「花が 咲いている」なんて文章までも影響を受けかねません。
そのため、少しでもガ行の音を柔らかくするために"ガ行鼻濁音"を使用します。

花が 咲いている → ガ行鼻濁音使用前
花(ん)が 咲いている → ガ行鼻濁音使用後


……こう書くと全然伝わらない気がしますが(笑)
実際に聞くと柔らかくなっていることが分かりますよ。

次回(いつになるのやら……)はガ行鼻濁音をどのタイミングで使用するのか、ご紹介します。