雪が降ると思い出す

そう、あれは小1の冬。
小学校、算数の時間。
出された計算問題のプリントが解け、先生に採点してもらおうと並んでいた時のこと。


ふと外を見るとフワフワ白いものが落ちてきます。
雨ではなく、重さを余り感じないユックリな落ち方。
とても不思議な感じがしたのを覚えています。


ぼく「アレ何?」
友達「お前雪知らねーのー?」
ぼく「アレが雪!?」


僕の家族は僕が生まれてすぐに、父親の仕事の関係で
雪が降らない地方に住んでいました。
小学校入学の直前までいたので、雪という単語は知っていても
どういうものか分かっていなかったのです。


先生「そうか、柳は今まで雪のない所に住んでたんだけ。分かった。
お前の順番がきたら呼ぶからそれまで列離れて雪見てきていいよ。」


と粋なお許しを頂き、間近で雪を見たあの感覚。
不気味な程静かで…でも明るくて。
触ると冷たくて、気持ちよくて。
上を見上げると空に吸い込まれそうな感覚になって…。


あの時の感動?なんでしょうか?
不思議な感覚はこの歳になった今でも、雪を見る度に思い出します。